そのぎ茶

「そのぎ茶」は長崎県の東彼杵(ひがしそのぎ)町で栽培されているお茶です。

長崎県のほぼ中央、大村湾の東側に位置し、茶畑は大村湾を見渡せる山の斜面に広がっており、県内の茶園面積の約60%を占める重要な生産地です。

長崎のお茶の歴史は古く、1191年栄西禅師が宋から帰国した際に持ち帰った茶の種を、長崎県平戸市の茶畑に蒔いたと言われます。その茶畑は「冨春園」と名付けられ、日本に初めて茶が伝わった場所とされます。

江戸時代には交通の要所として栄えた歴史を持つ東彼杵町。長崎街道や平戸街道が通り、長崎から小倉へと続く長崎街道は、幕府が唯一外国との交易を行う長崎と江戸を結ぶ重要な街道でした。

町の資料によると、この地域の年間降水量は約1,500ミリで冬の降雪や積雪は少なく、年間平均気温は17℃前後と比較的温暖です。年間の寒暖差は少ないものの、昼夜の温度差があるため良質なお茶が育ちます。静かな大村湾に囲まれながら育つそのぎ茶は、ふくよかな味わいと香りが特徴です。

東彼杵町の茶畑の様子がよくわかる映像はこちらです。
※月香園さんの茶葉「匠」の紹介映像より。